2010年01月23日

「ごめんなさい…」執拗な取り調べにすすり泣く菅家さん(産経新聞)

【足利再審 テープ再生(2)】

 《すすり泣きを続ける菅家さん。検事の追及は厳しく、そして、「足利事件」にも言及が及ぶ》

森川検事「(長谷部)有美ちゃんの事件(別の女児殺害事件)は違うと言うんでしょう。最初に捕まったときの(松田)真美ちゃんの事件(足利事件)はその通りなの?」

菅家さん「…」

森川検事「間違いない?それは」

菅家さん「…」

森川検事「あのね。ずるい気持ちを起こさないでほしい」

菅家さん「はい」

森川検事「僕は、君からどんな返事を聞かれようが、驚くつもりはないし、別に怒るつもりもないし」

菅家さん「はい」

森川検事「真美ちゃん事件はどうなの? 有美ちゃん事件は違うの?」

菅家さん「…」

森川検事「本当のことを知りたいと思っているわけだよ。君からどんな答えが出てこようが、怒るつもりはまったくないし、驚きもしないよ。有美ちゃんの事件は違う? 君はやってないの? やったのか、やってないのか。有美ちゃんのほう」

菅家さん「…」

森川検事「本当のことを知りたいと言ってるだけで、今まで話した通りに話をしろと言ってるわけじゃない。今まで話したことが正しいのであれば、その通り話してもらえればいいし。今まで話したことが事実と違っていると言うなら違うと言ってくれて構わないんだし」

菅家さん「はい」

森川検事「有美ちゃんの事件は、君がやったの?やってないの? 本当のところはどうなの」

菅家さん「やってません」

森川検事「で、もう1回聞くけど、真美ちゃんの事件はやったの?」

菅家さん「…」

森川検事「そしたらね、有美ちゃんの事件ね。やってないのに、やったと警察で話したのはなぜなんだろう」

 《ここまでテープが再生されたとき、突如、菅家さんは手を挙げて体調がすぐれないと申し出た。菅家さんは足早に退廷し、別室で休憩。約20分後に再開された》

 《取り調べは引き続き検事の執拗(しつよう)な追及が続いている》

菅家さん「すみません」

森川検事「うん」

菅家さん「ごめんなさい」

森川検事「どうしたんだ」

菅家さん「…」

森川検事「本当はやったのか君? うん、うん」

菅家さん「うー」

森川検事「本当は君がやったのか? 有美ちゃんの事件も」

菅家さん「(泣き声)」

森川検事「やっぱりそう。有美ちゃんの事件やったの? そうだね」

菅家さん「(泣き声)」

 《検事の問いに、すすり泣きの中、はっきりとした言葉では答えられず、沈黙する菅家さん。森川検事は諭すような口調で質問を続ける》

森川検事「なんか君を違うことを言うようにし向けたのかもしれないしね。僕の言葉に乗っちゃったのかもしれないからさ。あえてうそをつかしたんだったら、僕のほうが悪いんだけども。僕にも悪いところがあるんだけども」

菅家さん「…」

森川検事「なに、さっきの僕の言葉で助かるんじゃないかという気持ちがあったわけ? 違うの?」

菅家さん「…」

森川検事「思いだすのも嫌だった?」

菅家さん「はあー」

森川検事「罪が重くなると、助かるもんなら助かりたいという気持ちになったのかな? いや、なってもいいんだよ。それは誰だって、そういう気持ちになるし。そういうことなら、それとも別の理由があったのかな? どっちなの?」

菅家さん「口べたで、よく分からないんですけど」

森川検事「じゃあ、逆に聞くけども、いったんね、自分がやってないというふうに話したのにね、さっきだよ、なんでまたごめんなさいなんて言ったのさ。認める気になったの?」

菅家さん「…」

森川検事「僕はね、そんときは間違いじゃないかとかね。認めないとかいう言い方は全然してなくて。警察が怖かったとか、そんな話をね、なんか聞いたつもりなんだけど。なんで、さっきまた認めようって気になったの?」

菅家さん「警察のほうでですね、その通りだと話してて」

森川検事「やっぱりうそつけない?」

菅家さん「はい」

 《菅家さんはいったんは有美ちゃん事件を否認しながら、検事の取り調べに「自白」する。話はもう1つの女児殺害事件である福島万弥ちゃん事件へと入っていく》

森川検事「もう1つ聞くけどね、万弥ちゃん事件ね」

菅家さん「はい」

森川検事「神社の所で誘って、墓地に連れて行ったというやつ」

菅家さん「はい」

森川検事「あれも間違いない?」

菅家さん「ん、自分ではそう話しましたけど」

森川検事「ん。話しましたけどって何?」

菅家さん「…」

森川検事「ん、うなずいているのは間違いないの?」

菅家さん「はいそうです」

森川検事「違うと言ってもらえばいいわけだし、ねえ、事実のとおりだったらそのとおりだといえばいいし、ねえ、ただ僕も正直な、本当のことを知りたい」

菅家さん「(沈黙)」

森川検事「本当のことを、ねえ」

菅家さん「(沈黙)」

森川検事「この万弥ちゃんの話、もう1回聞こうか、ねえ」

菅家さん「(沈黙)」

森川検事「返事がないわけか、どうした」

菅家さん「自分です」

森川検事「やった?」

菅家さん「はい」

森川検事「そういう風に勇気がいるのか」

菅家さん「(沈黙)」

森川検事「君の口からはすぐには返事が出てこない」

菅家さん「はい」

森川検事「僕も君から調書を取って、そのとおりですと、すぐに答えが返ってもいいように思うけどね。そうですと、今答えるのにだいぶ間があるわけ」

菅家さん「…」

森川検事「やっぱり迷うね。勇気がいるかな。こうやって話すの。どうだい」

菅家さん「はい」

森川検事「そうなんだね」

菅家さん「ええ」

 《検事の取り調べに沈黙を重ねる菅家さんも、万弥ちゃん事件についても、ついに「自白」する。検事は警察での取り調べの様子に話題を変える》

森川検事「警察の取調官の印象は」

菅家さん「好きですね」

森川検事「好き? 遠慮したくていいよ」

菅家さん「遠慮じゃなくて。自分の気持ちを分かってくれるような感じなんですよね」

森川検事「真美ちゃんの事件もそうだし、万弥ちゃんの事件もそうなんだけど、警察の調べ方は何回も聞いているよね。押しつけてくるような言い方はされなかったの」

菅家さん「なかったと思います。『やったんだろ』『わかってる』とかは言われましたけれど」

森川検事「脱線しちゃったけど、『やってません』というときの気持ちと『やった』というときの気持ちは違うでしょ」

菅家さん「はい」

森川検事「ね。やってないと話したときは、どっかにわだかまりがない」

菅家さん「はい」

森川検事「やっぱあるか。あのね、有美ちゃん事件でもう1回聞くけど、警察で最初に(有美ちゃん事件について)話したのは12月20日でしょ。自分で何か書いた?」

菅家さん「自分では地図を書いたような気もします」

森川検事「最初に声をかけてから、最後はこの場面?」

菅家さん「山の」

森川検事「あの地図は記憶のまま書いたの?」

菅家さん「はい」

森川検事「記憶ないまま当てずっぽうで書いたのもあるだろう」

菅家さん「あてずっぽうはないと思います」

森川検事「じゃあ、有美ちゃん事件で警察を現場に案内したよね。あれがいつか覚えてる? 覚えてないか」

菅家さん「20日ごろですか」

森川検事「そうするとね、現場を案内する前に有美ちゃん事件に関して地図とか写真見せられた? 警察に例えばここから死体があったんだとか、パチンコ屋とか。写真でもいいし、地図でもいいし」

菅家さん「見せられたことはないです」

森川検事「地図書いたり図面書いたりして説明してるでしょ。あれは見せられないで書いたわけ?」

菅家さん「はい」

森川検事「穴を掘って埋めたと言ったよね。警察から聞いたの?」

菅家さん「いえ」

森川検事「深さや大きさも説明したでしょ。警察から説明受けてないの?」

菅家さん「受けてません」

森川検事「記憶だけで?」

菅家さん「はい」

 《検事は菅家さんが警察の取り調べで説明した現場の状況などを、記憶に基づいた説明かを問いただしていく。菅家さんは有美ちゃんの着衣や真美ちゃんの着衣についても、記憶のみで説明したと話す》

森川検事「じゃあね、本当は自分がやっていないのに、やったように説明したことはない? 警察に怒られそうな気がして言っちゃったとか。理由は何でもいいんだけど。ない?」

菅家さん「はい」

森川検事「ふーん。君のいないところで調書を書かれたことはあるかい」

菅家さん「ないです」

森川検事「君が認めた、話したことが文書になってると考えていいのかな」

菅家さん「そう思います」

 《検事は、警察での自白や供述調書が、菅家さんの任意によることを確認した》

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4億円不記載、まず大久保被告に相談…石川容疑者(読売新聞)

 小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件で、逮捕された石川知裕衆院議員(36)が東京地検特捜部に対し、土地代金に充てる現金4億円を同会の2004年分の政治資金収支報告書に記載しないことについて、公設第1秘書・大久保隆規被告(48)(公判中)に相談したと供述していることが、関係者の話で分かった。

 石川容疑者はその後、小沢氏に不記載の方針を報告し、了承を得たと説明しているという。特捜部は、小沢氏と石川容疑者、大久保被告の3人が共謀し、収支報告書に虚偽の記入をした可能性があるとみて調べている。

 同会の事務担当者だった石川容疑者は04年10月上旬、小沢氏から現金4億円を受け取り、同月中旬以降に、同会の銀行口座に分散入金。同月29日、この資金を使って、東京都世田谷区深沢の土地を購入した。

 関係者によると、石川容疑者は土地購入前、まず同会の会計責任者だった大久保被告と相談。小沢氏から提供された4億円を同会の04年分の収支報告書に記載せず、土地取得の登記も翌05年にずらす方がいいということになり、この方針を小沢氏に報告することになったと供述しているという。

 石川容疑者は、その後の同月下旬頃、小沢氏に不記載の方針を報告し、了承を得たと説明している。石川容疑者は04年分の収支報告書に、方針通りに4億円の収入を記載せず、土地を05年に買ったように装うため、土地の登記も05年1月にずらしていた。その結果、土地代金などの支出計約3億5200万円は05年分の収支報告書に計上された。

 また、石川容疑者は土地購入代金を調達する際、同会の手持ち資金では足りなかったため、大久保被告と2人で小沢氏に相談、その後、4億円を用意してもらったとも特捜部に供述している。特捜部は、石川容疑者が土地購入の資金繰りから収支報告書の記載内容まで、逐一、大久保被告や小沢氏に報告、了承を得ていた可能性が高いとみている。

 大久保被告は特捜部に対し、「収支報告書は見ていない」と、記載内容への関与を否定しているという。

 特捜部は小沢氏に要請中の任意の事情聴取で土地購入を巡る経緯について、説明を求めると見られる。

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<モンキードッグ>“猿害”は犬の力で 深刻な農作物被害で(毎日新聞)

 「犬猿の仲」を利用して、ニホンザルによる農作物被害を防ぐ取り組みが広がっている。農家の飼い犬を訓練し、猿を追い払わせる「モンキードッグ」の導入だ。深刻な悩みを愛犬は解決できるだろうか。【春増翔太】

 昨年11月中旬、山梨県は初めて、モンキードッグの研修会を開き、飼い主約30人と訓練中の犬10匹が参加した。県内の自治体や農協職員ら約50人が見守る中、飼い主に連れられた犬が山に入って30分。「キーキー」という鳴き声を残し、猿の群れが林の奥へ去っていった。県農業技術課によると、芋類やトウモロコシなど、猿に食い荒らされる被害は年間約7000万円。他の動物による被害が減る中、猿だけは横ばいが続く。人を怖がらず、電気の流れる柵も巧みに避ける。そうした知恵が猿にはあるようだ。

 トレーニングでは、犬に猿のにおいを覚えさせ、猿に気付いたらほえ、追いかけさせる。NPO法人「地域交流センター」(東京都)でインストラクターを務める長野県小諸市の獣医師、山下国広さん(56)によると、犬種は問わないが小型犬は向かない。「愛犬が猿を追い払ったら、思いっきり喜んでもらいます」。飼い主の協力も不可欠だ。同センターの米村洋一さん(66)は「猿は犬自体を嫌うのではなく、犬の攻撃的な行動を警戒するようだ」と話す。

 岩手県釜石市や三重県松阪市などもモンキードッグの訓練を始めた。全国で初めて予算化した長野県大町市は05年以降、毎年3〜4匹を訓練し、現在は19匹が市内各所の畑を守っている。ただし、今のところは劇的な効果をあげていない。「猿は犬のいる畑を避け、隣の畑を荒らす。すべての畑に犬を配置できない」(同市)からだ。攻撃されないと分かれば、猿は犬を怖がらなくなる。木の上で農作物を食べて挑発することもあるという。

 米村さんも「犬だけでは限界がある」と話す。猿は見張りを置くなど組織的に動く。「人と犬が地域全体のチームワークで対抗しないと」。人と犬、柵による対策を組み合わせるなど、猿との知恵比べはまだ続きそうだ。

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